今再び始まる、共に成長する物語──Walküre Attack!(2016/08/14)

■マクロスポータル
http://macross.jp/
■戦術音楽ユニット・ワルキューレ 1stLIVE in zepp「Walküre Attack!」
http://macross.jp/delta/walkure/event.html
▼『マクロスΔ(デルタ)』関西でワルキューレが大熱唱! 1stワクチンライブ&CD発売記念イベントより公式レポート到着
http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1471239073

2016年8月14日。東京有明はコミックマーケット90の最終日。
そんな日に大阪へ遠征を決めることに悩みは殆どなかったと思う。マクロスの歌姫は作品と共に成長することを知っているからだ。

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遡ること8年前。
マクロスF放映中の2008年5月、歌シェリルことMay’nさんは浜松町文化放送サテライトプラスでミニライブを開催。元々歌手活動経験があり、その歌唱力で強烈な印象を振りまいていたことを受けて、このミニライブはサテライトプラスイベント史上最高の集客を記録した(当時)。そこそこ前の方で見れたけど大変な人出だったことをよく覚えているし、今でも浜松町に行くとあの時のことを思い出す。一方ランカ役として5000人のオーディションを勝ち抜いた中島さんはインストアイベントからスタートし、本当にミカン箱の上に立って歌っていた。
それから5ヶ月。TVシリーズ放映を経てギャラクシーツアーFINALが開催されるまでに、中島さんはかなりの努力をした。パシフィコ横浜でステージに立つ2人はそれぞれ違った魅力を持つ同格の存在として確立され、これが超時空シンデレラかと思わせるだけの物語をアニメ内外で体現し、体験させてくれたのである。

マクロスFはその後何度もライブを開催するほどの人気となる。しかし “共に” 成長するリアルタイムでライブ感のある体験としては、放映当時および放映直後だったギャラクシーツアーFINALまでになるだろう。それと同じことが8年ぶりに帰って来ている。今マクロスΔはTVシリーズ放映の真っ最中で、共に成長する体験は放映期間中である今しか出来得ない。
公演の中では自宅から最も遠かったが、遠いも近いも関係はなかった。

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さて、マクロスFがライブ前にイベントを行っていたように、マクロスΔも5月にイベントを行っている。それがラゾーナ川崎でのミニワクチンライブだ。上の写真がその時の開演直前の様子であるが、マクロス人気がFを受けて今の世代にも繋がったこともあり、この日は3000人位いるのではという凄まじい集客となった。そこに歌美雲・JUNNAちゃんとフレイア役の鈴木さん2人だけを立たせる、というのは素人目に見てもかなりキツい。2人とも商業デビューはマクロスΔが初めてだし、こんな大勢を前に頼るベテランがステージにいない。

そのような展開だったので、やはり最初は2人とも緊張してしまって思ったように声が出なかったようだ。だが持ち前の度胸で早々にJUNNAちゃんが立ち上がる。CD収録レベル以上を生で出せている15歳という衝撃は相当なものであった。どうか想像して欲しい。本当に目の前であのままなのだ。
つられるように鈴木さんも調子を取り戻していく。そしてこの美雲がフレイアを引っ張り上げる構図は、TVシリーズ序盤に近い構図でもあった。作品中では話が進むにつれ、引っ張りあげられるフレイアから美雲とのダブルセンターに立ち位置が変わっていく。8~9月に控えるライブツアーでも果たしてそのようになっているのか。個人的な注目はそこにあった。



ようやく本題に入る。2016年8月14日大阪公演。
圧巻であった。5人揃った初めてのステージはライブの完成度的にも観客の盛り上がり的にも大成功だったと言い切って良い。
2曲目で鈴木さんが登場して歌い出した時、これを待っていたんだ! これを見るために大阪まで来たんだ! と確信した。鈴木さんがかなり上達していたのである。元気と明るさはそのままに力強さと自信が備わって、美雲とのツートップが目の前で具現化されていた。川崎のような立ち上がりの弱さもない。ライブは序盤からしてフルスロットルで盛り上がって行く。

しかし何か様子がおかしい。全然休まない。
最初にキャラクタとしての自己紹介はあったものの、中の人としての紹介はおろか間にMCすら挟まない。歌い慣れ踊り慣れしているグループならともかく、(5人としては)初めてのライブなのに休みを挟もうとしないのはおかしい。
3曲目ですらMCが入らない時点で気がついた。歌をやめるとヴァール化が進行してしまう。だから歌い続けなければいけない。ヴァール化を鎮圧させるために地球にやって来たという、そのコンセプトに徹しようというのだ。
言うほど簡単な話ではない。振付も川崎時点では「それっぽい」感じでしかなかったのに対しワンマンライブでは東山さんを軸にきちんと仕上げて来ており、その上でコーラスワークを5人とも全く崩さない。このコーラスワーク、当初ライブ用に簡略化するつもりだったようだが、5人のたっての希望によりCD通りの再現としたそうだ。技術体力どちらを見ても厳しい中で力強さを失わず進行させていく様子に、確信は驚嘆へと変化していく。
ステージへの投影映像も作中のものを巧みに織り交ぜていく。特にAXIAではメッサーが死に至るその瞬間までを映像で流しながら手前でカナメ役の安野さんが歌い上げており、きっとあの瞬間は演者にも観客にもメッサーが見えていたことだろう。

そうして10曲ほど(!)一気に駆け抜けたところで、衣装チェンジのためか舞台から一旦下がる5人。するとそこへ間髪入れずにウィンダミアが強襲・宣戦布告し、4名登場するダンサーが怪しい動きと風貌でヴァール化の進行を演出する。ポイントはセリフで全然説明していないことだ。Δの歌と劇伴、そして踊りで演出していく様子はミュージカルっぽさがあり、このような合間の時間すらコンセプトに徹し全く無駄にしないのは恐れいった。早くワルキューレ戻って来てくれ、早くしないとヴァール化が一気に進行してしまう。
戻って来てからが凄かった。アンコール手前に並ぶ5曲、これらをまた一気に歌い上げる。勢いに乗った状態で受けるJUNNAちゃんの歌声はあまりにも凄まじく、zeppという箱では勿体ないような気さえするほど。しかしそれでも鈴木さんの追い上げ方が何より際立つ。一緒に立つ人がこの人だからという力が彼女たちを前へ上へと導き、途方もない可能性の扉を開いていく。
中の人としての自己紹介はアンコールでステージに戻って来てからとなる。実に2時間近くを経過しての自己紹介だった。



最後にスクリーンに表示された「鎮圧成功」の文字。
コンセプトに徹していたのは非常に気持ちが良かったし、観客もこのライブがヴァール化鎮圧を目的としていることをちゃんと理解していた。だから客層が往年のファンから若い女の子までかなり幅広くても、一致団結して大体同じ方向を向いて盛り上がれていたし、声の揃った爆発力の凄い歓声になっていたのだと思う。マキナ役の西田さんは音程こそ全く外さないながら緊張から序盤で声量に苦労しつつも、中盤前にはそれも払拭。5人が全員CD音源以上の実力をステージ上で発揮するに至っており、正直鎮圧どころかパワーが凄すぎて歌で死にかねないようなライブだった。
地球最初のワクチンライブと、この熱量を目にすることが出来て本当に幸せだった。


名古屋や東京、追加公演のチケットを取れている人らは期待して良いと言い切る。また今回、倍率の高さにチケットが取れていなくても今後5人で歌う機会があったらぜひ見て欲しい。そしてJUNNAちゃんの歌声の力強さに度肝を抜かれ、鈴木さんの伸び代に驚愕し、5人のチームワークとハーモニーを体験して欲しい。彼女らの歌声はCDなど音源化された際にある程度スポイルされてしまっている。本当の力強さは生でないとわからない…そういうものを秘めた5人だからだ。
あの力強さは印象が劇的に変わるだろう。

今まさに新世代のマクロスが、歌姫と共に成長している。その様子をまた見ることが出来て非常に嬉しい。2ndアルバムも発表され、2ndライブがあることに期待したい。
可能性の空は無限に広がっている。

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▼大阪公演セットリスト
01.恋! ハレイション THE WAR ~without Freyja~
02.不確定性☆COSMIC MOVEMENT
03.僕らの戦場
04.NEO STREAM
05.ジリティック♡BEGINNER
06.おにゃの子♡girl
07.Silent Hacker
08.God Bless You
09.AXIA〜ダイスキでダイキライ〜
10.GIRAFFE BLUES
11.いけないボーダーライン
12.Walkure Attack!
13.破滅の純情
14.絶対零度θノヴァティック
15.一度だけの恋なら
16.ルンがピカッと光ったら
En.恋! ハレイション THE WAR

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