取り返せぬ犠牲、生まれる新たな夢

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■円環少女(9) 公館陥落/長谷 敏司
http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200712000337

前巻の幻影城戦から間髪入れず起きた大騒動の舞台は、4~6巻の地下戦争編でも登場した武蔵野迷宮。そう、前巻に続きまたしても “過去と同じ舞台での問い直し” なのであります。
思えば、地下戦争編はテロリスト国城田を食い止めるのが話の本筋だったので、一発しか存在しないと思わせて複数個存在していた核爆弾について “真の黒幕が誰で目的が何なのか” までには触れていなかったんですよね。構成人員の入れ替わりが激しい公館サイドで本質に斬り込む事が出来るとしたら、確かに(古くから専任係官を勤め続けた)東郷先生しかいなかった。情勢を窺い正に今しかないというタイミングで東郷先生のとった行動と判断と死に様は、手に持つ刀のように真っ直ぐでブレがなく。全編ひたすらに東郷先生が格好いいエピソードだったと思います。

東郷先生ばかりが見どころではありません。師弟対決となった時に仁が手していた武器は、魔法消去を受けると剣に “変化する” 神人遺物。都合の良いように形を変える者とそうでない者の対比も鮮やかだったと思います。そして生き残ったのは “変える者” だった。
かくして古き時代は節目を迎え、仁は新たな時代へと具体的に動き始めます。魔法使いが共に生きていける時代へ、信じる事を選ぶ道へ。

で、核爆弾の真相はどうだったかというとこれもまたとんでもねー事になっていてですね。ファンタジーらしからぬ展開にウチは大満足でしたけど、やっぱりこれで終わりじゃないですよね。今回やった事って、地下戦争編で核爆弾の被害を地上に出させなかったのと規模が違うだけで全く同じだもん。必ずまた核の脅威が巡って来て問い直されるであろう気が凄いする。
先がますます気になるので、残り4冊も早急に読んでいきたいところです。

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話は変わって、SF作家絡みということでもうひとつ。
只今ファミリーマートが3回目の初音ミクキャンペーンを実施中ですが、それに便乗する形で「南極点のピアピア動画」が、コンビニで売られるというなかなか愉快な展開があったりしました。

■ファミマ一部店舗で「南極点のピアピア動画」販売開始
http://ch.nicovideo.jp/nojiri_h/blomaga/ar145495


左が初刷、右がファミマで売っている6刷。
「何この初音ミクみたいなやつ」と思われるのであれば、とりあえず読んで下さい。話の内容がまんまニコ動とボーカロイドを取り扱っているんです。そんなですから本家ミクに絡めて何か面白い事すればいいのになーと冗談で思ってたら、本当にやってくれたよ。思いの外アグレッシブだった。
次はミクライブに便乗とかどうですか、ハヤカワさん。

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