夢の燃え散る場所

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■円環少女(8) 裏切りの天秤/長谷 敏司
http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200712000331

短篇集を挟み、本編進行へ戻っての8冊目。
今回の舞台は1巻以来の幻影城。再演魔導師きずなを神聖騎士団が狙う構図も1巻と同じです。が、個々の抱える事情はその殆ど全てが様変わりしました。仁は所属が公館でなくなり、メイゼルも仁の監視下に置かれる立場ではなくなった。かつて神聖騎士団隊長として仁と真っ向勝負を繰り広げたエレオノールは、今や仁と共闘をもしている。ギブアンドテイクが成立していた公館と協会はその繋がりが断ち切られているし、魔法を破壊されるがゆえに地球の昼を苦手としていた魔法使いの弱点を、神聖騎士団は機械と組織力で克服した。そして遂にきずなが知ってしまった、父を殺した人物の真相。
様々に少しずつ形を変えて何度も同じテーマを問い直す。今まで何度もあったことですけど、それが最もわかりやすく出ているのが8巻なのではないでしょうかね。2巻から7巻にかけて取り組んで来た集大成がこの1冊に詰まった、長谷イズム全開の一冊となっています。

…ただ、完成度は高いけど、個人的な好みで言えば地下戦争編(4~6巻)かなー。あんなにファンタジーらしからぬ展開をガッツリやられてしまうと、強大な魔法のぶつかり合い程度では “普通” に見えてしまうというか、想像通りというか。
8巻での “らしからぬ” 要素というと機械化聖騎士師団やアンゼロッタですが、どちらも活躍しきったとは言えない状況で、それが8巻に物足りなさを覚えた理由かも知れません。しかしこの物足りなさは今後発展解消・再利用されるはずなので、期待して待つ方向で。

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さて長谷せんせと言えば、近くトークイベントがあるようです。

■「神への崇敬でも、同胞愛でもない、新しい言葉 ――〈人間ではないもの〉との共存に向けて」
http://honto.jp/store/news/detail_041000001380.html

このタイミングで話す事が次回作MGS3ノベライズではなくて「BEATLESS」なのか。
刊行から半年経った今頃になってオフィシャルブログが設置されるなど、終わったはずの物語が何故か終わってない雰囲気をBEATLESSは見せていて、もしかしてこの先の新展開がイベントでポロリしちゃったりするんだろうか。でもフィギュアはもう出てるしコミカライズだって計3冊円満終了してるんだけどなあ。
アニメ化? まさかねー。いやされたら嬉しいですけどね。

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