女神の歌声は空と五線譜を超えて──Walküre 3rd LIVE「ワルキューレは裏切らない」

2月 27th, 2018 No Comments »

■マクロスポータル
http://macross.jp/
■戦術音楽ユニット・Walküre 3rdLIVE「ワルキューレは裏切らない」
http://macross.jp/delta/walkure/livepage.php
▼『マクロスΔ』ワルキューレ3rdライブ『ワルキューレは裏切らない』は激アツ! 公式レポートで会場の模様を大公開
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1519604805
———-
▼【前々回記事】今再び始まる、共に成長する物語──Walküre Attack!(2016/08/14)
http://amytis.main.jp/blog/?p=4751
▼【前回記事】横浜に女神の歌が響き渡った日──Walküre 2ndLIVE「ワルキューレがとまらない」
http://amytis.main.jp/blog/?p=5156
▼【3rd前置き編】歌の力が導いたその先に──Walküre 2ndLIVEから激情、そして3rdLIVEへ
http://amytis.main.jp/blog/?p=5984



あの2ndライブを超える。
ワルキューレのライブパフォーマンスは、純粋に歌唱力で真っ向勝負を挑んでくる力強さを持つ。戦術音楽ユニットという立場から歌の力で攻めなければ勝つことが出来ないし、ゆえに休ませることもさせない。原曲からして難解なコーラスワークもそのままステージ上で披露し、初めてその光景に立ち会った者を圧倒する。

キャラクタを演じる方がそのまま行うライブとしては規格外の領域を完璧にやってのけていたのが、昨年の2ndライブであった。そこから一体何を「それ以上」にしてくるのか。1stの期待とも2ndの信頼とも違う未知の領域への踏み込みに、横アリへ着いてからはずっと身体が震え、早まる鼓動で心臓が痛い。
でもワルキューレはきっとその超えてくるに応えてくれる。だからこちらも声が果てるまで声援をしよう。あれは祭りなどという生ぬるいものではなく参加する側にとっても戦いだったのではないかと、ライブを終え日常が戻って来た今も思っている。



前回からより一層数の増えたフラワースタンドの列を経て会場に入る。ステージが前回より奥の方へ引っ込み、横に広くなっていた。前方スクリーンも横長へと大型化し、ステージ上の段差部分には大小スクリーンがいくつも仕込まれている。明らかに映像演出を強化している一方で、ステージ上から延びる花道とセンターステージは消滅。トロッコが通ることになるであろう道もギリギリまで狭くなっており、強化される演出を如何に同じ会場で多くの人に見せるかの工夫がうかがえるステージングとなっていた。


大型化した前方スクリーンに新規OP映像が流れステージは開幕を告げる。追加作曲された「恋! ハレイション THE WAR」のイントロをバックに、ワルキューレメンバー自身がパイロットとなってバルキリーに乗り込む姿が映る。そのたびに大歓声が上がり、バルキリーがワルキューレ仕様のカラーリングになっていく様でまた大きく歓声が上がり、これまたワルキューレ仕様になったマクロス級空母から発艦する際も、映像と共に会場中がカウントダウンを行う。
強く強く「発進するぞ! 行くぞ!」と打ち出された、ワルキューレライブ史上最も格好いいその映像に会場のテンションは最初からトップギアへ突入し、その勢いを受け「恋! ハレイション THE WAR」を歌い始める5人。
この曲で始まるのは1stライブ以来となる。毎回必ず「ようこそ」を持つ曲で始まるワルキューレライブであるが、恋ハレの場合は人によっては印象が異なるかも知れない。自分の場合は1年半前、5人のパフォーマンスがどれほどのものかを初めて目の当たりしたあの大阪公演を強く思い出した。あの日、あのときめきを忘れずに今も居るかと熱量を試されているようでもあったからだ。
ここまで来れば身体の震えはもう止まっていた。鼓動はおさまらないから心臓はまだちょっと痛かったかも知れない。

新曲は早くも3曲目で投入される。劇場版を観ていれば「幻惑的な」と曲紹介が始まった時点で「チェンジ!!!!!」が来るとわかる。メインメロディから突然バックコーラスに移ったかと思えば再びメインメロディに戻るような、歌唱難易度が上昇している新曲群の中でも一際難解な曲を崩しすらせず歌いつつ、この曲では頻繁にフォーメーションもチェンジし劇中そのままのダンスを再現する。2日目がステージを横から見る形になったのでこの辺りの難易度の高さをより実感することが出来たが、本当に目まぐるしく「そこまでやらんでも」と言いたくなってしまいそうな程だ。だがやってしまう、乗り越えてしまうのがこの5人。

続いて「Absolute 5」「風は予告なく吹く」と続き、1日目は「いけないボーダーライン」2日目は「NEO STREAM」「LOVE ! THUNDER GLOW」とセットリストが入れ替わっての展開。エースボーカルJUNNAちゃん、およびダブルセンターとして立つみのりちゃんにかかる負担が序盤からして相当なものであるのは2ndからそのままだが、2人ともこの1年で大きく成長したことをその声から感じ取ることが出来た。表現力もパワーも去年から数段上を行っている。
あれだけのものを持っていてまだ伸びるのか。特に2日目のJUNNAちゃんは本当に声が果ててしまうのではないかという、自身のソロライブでも見ないほどの気迫で、比較的見慣れ聴き慣れている自分も驚いた。近くの席だった女子2人組なんかは「え、え?」みたいな信じられないものを見ている反応で顔を見合わせていたのが印象深い。そういえば3rdライブは今まで以上に女子の姿を多く見るようになった気がする。
セットリストが両日共通に戻った9曲目以降も「涙目爆発音」「Walküre Attack!」といった熱量の高い曲、そして中盤を毎回支え続ける「AXIA」「GIRAFFE BLUES」と続く。桁違いの大きさで会場を飛び交う「メッサー!」の声から一転、次の曲でピッタリ静まり返り殉職した彼を弔う。


前半でも留まることを知らない勢いは、「後半戦、行くよ!」の掛け声で始まる14曲目から先で真骨頂が発揮された。「ワルキューレが止まらない」を歌い踊りだした5人を乗せたまま、大型のステージが動き出す。そしてそのままセンターブロックの上を通過していった。通過された側の観客は上を見上げ、後方の観客はトロッコ以外で5人が近くにやって来ると思わず喜びを爆発させる。花道とセンターステージを廃した理由はここにあったのだ。もっと遠くへ行ける。もっと上が見える。1日目がセンターブロックだったので、自分も5人を見上げるかたちとなった。
公式レポにもある通り、マクロスのライブは劇中でも見上げるかたちになることが多い。マクロスFは言うに及ばず、ホログラム的演出の走りとなったマクロスプラスの時点で既に確立されていて、演者のパフォーマンス以外の手段としてマクロスの世界観に観客を引き込む更なる一手がステージングだったのだな、と感じさせた。なおこの移動式ステージ、下が強化プラスチックだかで透明になっていて、5人は真下の人にも手を振る気遣いさえも見せてくれている。

大型ギミックと共に迎えた後半戦は熱唱を超えた絶唱を更に超える驚異の曲目続きとなった。3rdライブは2ndライブと比べ単日での披露曲数が若干減っているが、これが結果として密度を途方もなく上げる方向に働いている。1日目が「Hear The Universe」2日目が温存された「いけないボーダーライン」をここに持ってきて、その後「一度だけの恋なら」「絶対零度θノヴァティック」「破滅の純情」と攻める曲しか続かない。そしてその後に新曲「ワルキューレは裏切らない」が満を持しての登場となった。
原曲を聴けばすぐにわかるが「裏切らない」はJUNNAちゃんが高音全開で入らないと始まらない曲だ。ここまで散々体力を消耗するセットリストを組んでおいて、ここで1人にスタートの全てが掛かる曲を持ってくるのは正気の沙汰ではないと思った。だが努力の果てにそれを成し遂げるJUNNAちゃん。
彼女を「まだ17歳」と驚く声はよく聞く。しかし実際のところは「もう17歳」で、「いけないボーダーライン」の収録時は14歳で中学生だった。この2年余りをワルキューレと共に過ごし過酷な歌曲群を超えた今だから出来る、「裏切らない」はそういう曲なのだ。劇場版と3rdライブが決定して本当に良かったと思う。

アンコール前は「Dancing in the Moonlight」がラストとなった。これもまた「ようこそ」を持つ曲で、いつでも、どこからでも歓迎しますよという締め方をするのがワルキューレらしさと言えよう。





アンコール後。
2ndライブでは歌ハインツの生声披露に留まらないサプライズとして1日目でランカを、2日目で元ワルキューレのクレアと美雲の歌・声両方揃える仕掛けを用意していた。3rdライブはステージギミックとしてサプライズを用意していたが、アンコール前でそれ以外がない。何かが来るはず…何かが…そうして「未知なる輝き」との前フリから登場してきたのは…歌シェリルことMay’n。JUNNAちゃんとのダブルエースボーカルによる「ダイヤモンドクレバス」がここに実現する。11歳差でキャリアが段違いであるにも関わらず完璧に食らいつけるJUNNAちゃんが凄すぎた。

…と思ったのも束の間、そのままMay’nソロで「射手座☆午後九時Don’t be late」が始まる。ダイヤモンドクレバスまではわかってもその後のこれには会場もかなり不意を突かれたようで、会場のボルテージは凄まじいものとなった。今から10年前、浜松町文化放送サテライトプラスでMay’nがミニライブを初めて行った当時の1曲目でもある射手座。途中、喉のために活動を一旦お休みしたこともあったりしたけれど、10年を経ても歌声の力強さは健在だ。
そこからワルキューレとの総勢6人で「僕らの戦場」へと続く。

2日目はこれがランカ役の中島さんとなり「星間飛行」を去年に続き披露、ソロで「アナタノオト」、6人で「不確定性☆COSMIC MOVEMENT」というセットリストになっている。「ああ、これは去年やり残したことのリベンジなのか」と思った。ワルキューレ名義のCDには初代やFの歌も収録されているが、ライブでは「ダイヤモンドクレバス」だけが披露されて来なかったのだ。JUNNAちゃんのソロツアーでこの曲は歌われているが、それはあくまで個人活動にすぎない。
そうして、熱狂のうちに2日間は過ぎていった。

▼3rdライブ セットリスト
Day 1 Day 2
01. 恋! ハレイション THE WAR
02. ようこそ! ワルキューレ・ワールドへ
03. チェンジ!!!!!
04. Absolute 5
05. 風は予告なく吹く
06. いけないボーダーライン NEO STREAM
07. おにゃの子☆girl LOVE ! THUNDER GLOW
08. Silent Hacker ジリティック♡BEGINNER
09. 涙目爆発音
10. God Bless You
11. Walküre Attack!
12. AXIA~ダイスキでダイキライ~
13. GIRAFFE BLUES
14. ワルキューレがとまらない
15. Hear The Universe いけないボーダーライン
16. 一度だけの恋なら
17 絶対零度θノヴァティック
18. 破滅の純情
19. ワルキューレは裏切らない
20. Dancing in the Moonlight
En1. ダイアモンド クレバス
(美雲&シェリル)
星間飛行
(フレイア&ランカ)
En2. 射手座☆午後九時Don’t be late
(シェリル)
アナタノオト
(ランカ)
En3. 僕らの戦場
(ワルキューレ&シェリル)
不確定性☆COSMIC MOVEMENT
(ワルキューレ&ランカ)
WEn. ルンがピカッと光ったら

このセットリスト順に改めて曲を聴いていくだけでもだいぶ大変なことになっているのがわかる。
あれだけすげーすげー言ってた昨年の2ndライブを本当に全方位で超えてきて、その超えてきた1日目を更に倍増しで超えて来たのが2日目だった。それは演者だけでなく観客のテンションもそうだ。横アリの天井が割れんばかりの大歓声に、こんなにもワルキューレの歌を信じる力って大きくなっていたんだなと感じた。
両日ともに、終演後ドキドキが治まるまでに4時間ほどを要した。

2018年3月まではマクロス35周年の年度の時期となっている。歌と共にあり続けるマクロスが、放映35周年記念とも言うべきこのライブで見せた「今としての答え」がこれだったというのは大変に感慨深い。
ワルキューレはマクロスシリーズにその名を刻むだけの存在になれたのか。それは今更言うまでもないだろう。シリーズに並び引けを取らない存在として、輝き刻むことがしっかり出来ている。それは世代世代でマクロスに関わる人々が必死に頑張って来たのと同じように、Δ世代も過去の栄光などではなく歴代でもやってない領域へ踏み込む「攻め」を諦めなかったからだ。だから、スタート時点では想像出来なかった、今という彼方の領域がある。


ロスではなくて満たされすぎた、そんな幸せな2日間。
世代を共に走り続けることで見ることの出来た光景は、きっと生涯忘れることはないだろう。
歌声を信じる者同士が共鳴し最高を超えた最強の輝きに満ちたあの空間。本当にありがとう。










歌の力が導いたその先に──Walküre 2ndLIVEから激情、そして3rdLIVEへ

2月 13th, 2018 No Comments »

■マクロスポータル
http://macross.jp/
■戦術音楽ユニット・Walküre 3rdLIVE「ワルキューレは裏切らない」
http://macross.jp/delta/walkure/livepage.php
▼【前回記事】横浜に女神の歌が響き渡った日──Walküre 2ndLIVE「ワルキューレがとまらない」
http://amytis.main.jp/blog/?p=5156
▼【前々回記事】今再び始まる、共に成長する物語──Walküre Attack!(2016/08/14)
http://amytis.main.jp/blog/?p=4751
▼『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』本予告


2018年2月はマクロス強化月間だ。スカイツリーとの大型コラボに始まり、劇場版公開とそれに伴う新譜の発売、そして3rdライブ。
このように大きな動きがあると、メディアなどにインタビュウが掲載されたりする。その中のいずれでも触れられていたのは「ワルキューレ2ndライブまで劇場版の制作は決定していなかった」「2ndライブでワルキューレとしての主だった活動は終わりになると思われていた」「ファンもその雰囲気を察知していた」ということであった。それは実際にその通りだったと現地で感じている。
幸い、ワルキューレはマクロスシリーズに連なる存在であるので、この先完全に忘れ去られるということはない。出ては消えていく過酷な世界の中では救われている方なのだが、とは言え一度区切りがついてしまうと歴代歌姫扱いとなり、単独での本格的活動は流石に機会が厳しくなる。しかし団結力と総合的な歌唱力においてシリーズ随一を誇るこの5人の存在は大変貴重で、「出来れば続いて欲しい。もしこれが最後なら自分たちの信じた存在へ、瞬間完全燃焼するのは今ここしかない」…そういう雰囲気に全体がなっていた。
それがあの2ndライブであった。

そんな諦めるかとばかりのワルキューレを取り巻く熱意が、運命を変える。「ここまで成長したユニットをこのまま終わりにしていいのか!?」と2ndライブ後に劇場版制作のGOサインが出され、ワンマンライブは再び横浜アリーナに凱旋が決定。まさに歌の力が未来を動かしたのだった。
歌が命運を左右するのは、いかにもマクロスらしい。



前回のエントリでも触れているが、マクロスΔがシリーズにおけるその新機軸として打ち出した最たるものはワルキューレである。チームであり、Fと違ってユニット名が最初から存在し、戦闘する上でも戦術音楽ユニットとして欠かせない存在だ。あらゆる点で彼女らがキーとなっており、劇場版で展開を改構成するにあたってはそこを更にフォーカスしたものとなった。
元からΔをワルキューレありきの物語として受け取っているならば、劇場版は比較的素直に楽しめるだろう。120分の上映時間の中で挿入歌20曲超という圧倒的な物量はワルキューレという名の風である。その風に乗って鑑賞する体で行けば驚くほど気持ちよく最後まで飛んでいける映画となっていて、それはまるで投げた紙飛行機が高度を多少上下しながらも遠くへ飛んでいくかのよう。物語のテンションはTVシリーズと比べ高めに設定されており、これは2ndライブの熱気を受けてのものとのことだ。下がりかけるところであまり下げないようになっており、そういう場面が不可避であっても立ち直りがかなり早い。

これに伴いシリーズお約束の一角である「三角関係」も本劇場版においては薄められている。ハヤテは最初からミラージュとタッグを組んでおり、フレイアとハヤテの関係は最後まで恋仲未満でしかない。TVシリーズでは終盤までミステリアスさを抱えっぱなしだった美雲も、星の歌い手のクローンとして利用されるまでは同じだが「1人でも欠けたら意味を失ってしまうから」仲間と共にありたいと強く願う姿が強調されている。
このように改められた結果、ワルキューレとそれを取り巻く周囲の人達のチームワークが強く押し出されるかたちとなった。これはマクロスΔが本来目指していた方向性に近いものだ。

だから劇場版は、これまで作品内外でワルキューレというチームを応援して来たファンへのアンサー的意味合いが強い。この文脈を全く読み取れなかったのなら、2ndライブBDの鑑賞を強く推奨する。2ndライブと劇場版は繋がっている関係にあるのだ。そして恐らく、劇場版と3rdライブも。

———-

初めて「いけないボーダーライン」を聴いた時。
その声が収録時14歳という、マクロスシリーズ歴代最年少歌姫の声によるものと知った時。とてつもないことになる予感を覚えた。
その予感は正しかったと改めて思う。その後彼女たちはアーティストとしてのオンリーワンを目指すべく圧倒的に複雑な歌唱を実際にやってのけ、可能性がボーダーラインを越える展開を幾度も見せて来た。2ndライブだって元々は1日日程だった。
超時空要塞マクロスから35年。時代と共にあったマクロスが今、このような素晴らしい面々に支えられ展開されていることを本当に嬉しく思う。

Welcome to Walkure World。
ワルキューレの公演はいつも、この歌詞を持つ曲「恋! ハレイション THE WAR」で締め括られてきた。公演1回1回はその場限りのナマモノで、必ず終わりがやってくる。しかし同時に始まりを感じさせるこの雰囲気が好きだ。この歌詞を聴くと瞬間完全燃焼すべく挑んだイベントの数々を強く思い出す。
劇場版では「Dancing in the Moonlight」がこの歌詞を採用していて、スタッフロールであるにも関わらず始まりを予感させてくれる。

本当の最後がどこになるかはわからない。ただそれがどこであろうとも、”今”をただ全力で前へ走り続けたワルキューレ。その力強さを信じてここまで来た。
歌の力が導く先は、横浜への女神の歌声の再臨。その日は、もうすぐそこまで迫っている。

PS4向け音ゲー専コン「VIRGOO FEVER」導入記

1月 18th, 2018 No Comments »

■DJMAX RESPECT(日本)公式
http://www.arcsystemworks.jp/djmax_respect/
■VIRGOO FEVER
http://jp.virgoo.me/VGF/

現在も継続してプレイ中のDJMAX RESPECT。
このゲームに対応するPS4用音ゲーコントローラとして、VIRGOO FEVERを買ってみました。


あらかじめ書いておきますが、DJMAX RESPECTは専用コントローラを必須とするゲームではありません。理論上は標準のデュアルショック4で押せるよう譜面が作られており、例えば十字キーの←と↑の同時押しはあっても、←と→の同時押しは出て来ないようになっています。今作では譜面がランダムになるモードも存在しません。
とは言え、あくまで理論上なので難しい譜面ほど手先器用選手権の度合いはエスカレートしていくのですが、自分の場合は過去に左腕を骨折した際に筋を痛めてしまっており、親指にかかる負荷を軽くしたい意味でも専コンは導入しておきたかったのが実情でした。


■注文から発送まで

11月末から12月末にかけて注文受付が行われ1月に入ってから原則注文順で出荷開始。お値段は日本円で3万円ちょっと(+配送費)。
何らかの事情で若干前後が発生しつつ、カスタマイズしていると出荷時期が更に遅くなるそうで、自分の場合はパーツ標準構成・同梱内容がシンプルな標準版を受付開始翌日朝に注文。1/11出荷1/16着荷となりました。コントローラ裏面にはシリアル番号と共に出荷日が記載され、こちらも1/11。配送業者はDHLが指定されていて、あそこは大体配送遅いので不安だったものの、今回に限ってはまあまあ早かった気がします。

なお今からの注文は出来ません。受注分のみの販売で既に締め切り済、その後は特に販売を予定していないそうです。今から新品でこのような鍵盤スタイルコントローラを入手したいなら、EZMAXを選ぶことになるかと思います。ちなみに国内ではPS4向けとして鍵盤スタイルコントローラを出しているメーカーはありません。


■DJMAX RESPECTとしてのキーバインド

さてこのコントローラ、beatmaniaIIDXと比べるとボタンが妙に多い。それはDJMAX RESPECTのあらゆるモードに対応しようとしたからで、キーバインドは普通に接続した場合、以下の通りとなります。


まず気をつけないといけないのは、十字キー←と→の同時押しはPS4が受け付けないこと。これはゲーム機側の信号受付上の仕様で、DJMAX RESPECTでは5ボタンモードプレイ時に、うっかり勢いで押しそうになる可能性があります。ソフト側のキーコンフィグで→/○/×/△/□といったように設定してしまった方が良いかも知れません。

皿部分は恐らく人によって評価が分かれます。アナログスティックのあるコントローラであれば、ゲームプレイ中「アナログスティックを回せ」と画面に表示される部分では(指示通りでなく)スティックをどこかの方向に倒すだけでOK判定となります。ところがこのコントローラを使うと、実際に皿を回し続けなければいけません。そしてこの皿の位置が、実際に使ってみると思いの外キーから近い。ここのプレイフィールに慣れるまでは少々時間を要するような気もしますね。
皿自体の重さは重すぎもせず適切。表面が人によっては滑る可能性があるので、滑り止めシートを別個貼ってみるのもありでしょう。

またOPTIONキーは複数の機能を兼ねています。2回連続で押せばタッチパッドを押した判定、1.5秒押し続けるとL2/R2をロックorロック解除。DJMAX RESPECTでは一部場面で10ボタンモードになった際L2/R2を使いますが、それ以外でL2/R2はスピード変更として使用します。この時、ボタンが手前にあるせいでうっかり触っちゃってスピードが変わったらたまったものではありません。それを防止するためのロックです。


■初音ミクFutureToneとしてのキーバインド


接続時に指定のキーを押すことでキーバインドが切り替え可能で、これは初音ミクFutureTone向けのもの。
先に言及した←+→の信号受付不可はFutureToneの方がより影響します。HORIが発売しているFutureToneコントローラはこの配置じゃありませんね。ソフト側のキーコンフィグで変えてからプレイすることをオススメ。製造メーカー側はもちろんこの←+→が受付されない仕様は認知していて、もしファームウェアで回避出来るなら対応しますとのこと。出来るのだろうか…。


■その他キーバインド


デュアルショックがPCで普通に使えるように、このコントローラもPCでも使えます。PC用beatmaniaIIDXで使ってもいいだろうし、DJMAX Trilogyで使うのもアリ。

———-


底を外してみたところ。ネジ4つを普通のプラスドライバーで取るだけ。
ボタンの適度な重さやクリック感は標準パーツ構成でもしっかりしており、特に問題は感じていませんが、もし後からボタンを変えたくなっても作業は楽な感じですね。狭くもないし(皿はどういう仕組だろう…)。
コントローラ自体の重量は2.5kgあり、よっぽど乱暴でもない限りぐらついたりしない安心感があります。

**********

総括すると皿の仕様には慣れを要するのと、←+→等をやっちゃった時に反応しない仕様上解決出来ない点だけ気をつけること、この2点が懸念点な程度で総じてよく出来ておりガワもなかなか丈夫です。
皿にまだ慣れていませんが、さっさと慣れてこれからのDJMAXやその他音ゲーをこれで遊び倒して行きたいですね。

「BEATLESS」を知るための簡易手引

10月 7th, 2017 No Comments »

“――その笑顔を僕は信じる。君に魂がなかったとしても――。”


■アニメ「BEATLESS」公式
http://beatless-anime.jp/

それは「ヒト」と人知を超えた「モノ」が織りなす、信頼と選択…そして覚悟の物語。
月刊Newtype誌での連載後2012年に単行本化、その発売から5年を経てアニメ化発表となった小説「BEATLESS」。長谷先生の作品としては初のアニメ化です。どのような映像にされていくかは始まってみないと何とも言えない部分があるものの、少なくとも原作については傑作との呼び声も高いものであります。
また本作は、物語完結後もここを起点とする試みがこの5年間行われて来ている点も特筆すべきところです。ですがそれらがいくらか散らばってしまっているため、その世界観や設定について追うための簡易手引を記すことにしました。


昨今、ヒトとAIの共存の可能性について話題になることがよくありますね。本作はまさにその部分をストレートに取り扱ったもので、人工知能が人間を超える “シンギュラリティ” 到達から半世紀以上を過ぎた西暦2205年を舞台とし、超高度AI抜きには人間の生活が成り立たない世界でヒトとAIの新しい可能性を探ります。まさにこれからの未来に向け、今読むべき一冊。
理解を深める一助として触れていただければ、一ファンとしては幸いです。

**********

■小説「BEATLESS」公式
http://beatless.jp/

月刊Newtype誌にて連載された当時の挿絵は、紙の単行本では本文から全て省かれています。それを補完するかたちで、ギャラリーにて公開中。
…だったのですが、アニメ化公式サイト開設にともないこのドメインがリダイクレトされるようになったため、挿絵については

http://beatless.jp/gallery/

を参照。
電子書籍版(紙と違い上下巻構成)では本文中に挿絵も掲載。


■Analoghack Open Resource
https://www63.atwiki.jp/analoghack/

BEATLESSにて展開された設定および世界観を(ポリシーに則ることで) “誰でも自由に一次創作を出来る” ようリソースとして開放するプロジェクト。ここから色んな一次創作が旅立って欲しいし、そこまで出来なくても「とにかく設定を読み漁るのが好き」という向けにもおすすめ。
長谷先生自身による運営。


■天動のシンギュラリティ(連載中)
https://www.famitsu.com/comic_clear/se_tendou/

長谷先生監修。BEATLESSと同じ世界観・設定のもと展開するマンガで、隔週にて連載。時系列としては22世紀に突入しているBEATLESS本編より少々前で、21世紀末である2099年が舞台。
単行本は4巻まで発売中、単行本巻末には長谷先生書き下ろしの小説を収録。


■My Humanity
http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/21140.html

長谷先生初の短編集。BEATLESSスピンオフ「Hollow Vision」収録。時系列としてはBEATLESS本編開始の前年にあたる。


■BEATLESS-dystopia(全2巻)
http://www.kadokawa.co.jp/product/321205000129/

1巻が小説単行本と同時期に発売。2巻で完結しており、お話としては全体の1/3(4章)まで。
「小説版をビジュアル化するとどうなるのか」をかなり忠実に漫画化したもので、挿絵以外での脳内補完としては非常に適しています。ただ先に述べた通り漫画版は原作ラストまでは描いていないため、小説版を先に読んだ方が良いでしょう。


■びーとれすっ(全1巻)
http://www.kadokawa.co.jp/product/321205000131/

4コママンガ。こちらも小説単行本と同時期の発売。
巻末に長谷先生からの寄稿あり。


■BEATLESS – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/BEATLESS

定番のWikipedia。

———-

※+α編

■”ANALOGHACK”
http://uncron.com/analoghack/

2014年冬のコミックマーケット向けとしてアナログハック・オープンリソースの世界観に基づき企画された合同誌。


■BEATLESS “Tool for the Outsourcers”
http://beatless.jp/inside/

資料性の高かった同人誌「INSIDE BEATLESS」に画集とCDが足された限定版。


■ANALOGHACK INAUGURAL PREPARATORY ISSUE
http://blog.livedoor.jp/sat_hase/archives/72143456.html

単行本版メンバーによる、アナログハック・オープンリソース本気の作例として作られた同人誌。2017年夏のコミックマーケットにて頒布。
作例の他に座談会が掲載されており、そこでは驚愕の事実が判明し…?

**********

長谷先生の作風はハードSF的な傾向を持ちながら、ラノベ出身作家ということもありキャラクターを主体として物語を駆動させる特徴を持ち合わせたものとなっています。また、同じ問題をシチュエーションを変え何度も繰り返すことで、執拗にキャラクターをへ抉り込んでいくスタイルも魅力のひとつです。
その気持ちに偽りはないか。責任は取れるのか。極限まで迫られるからこそ、キャラクターたちが強く印象に残るというものですね。

再訪エオルゼア-初訪新生ファイナルファンタジーXIV

6月 9th, 2017 No Comments »

■FINAL FANTASY XIV, The Lodestone
http://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/

2ヶ月ほど黙っていましたが、FF14を改めて始めています。


改めてというか、新生以降としては初ですね。後述しますが旧FF14以来、約6年ぶりのエオルゼアとなります。色々経緯や前提やらありますし、葛藤などもありました。
そういう話はまた後ほど。


■本エントリのお品書き

  1. 現在の状況
  2. 今、新規で新生FF14を始めると、どういうペースで追いつけるのか(3.57版)
  3. 新生FF14は追いつくのがしんどいゲームなのか
  4. 旧FF14(1.0)時代のいちプレイヤーとしての、新生FF14に対する思い
  5. 光のお父さんがもたらす第三世代
  6. 再び降り立った日
  7. 所感:メインクエスト2.0~3.5編
  8. 謝辞、そして今後について


■現在の状況

4/1に新規キャラにて開始。メインクエストは現行拡張ディスク「蒼天のイシュガルド」としての完結である3.5まで同月中にクリア済、6/9時点では吟遊詩人がILv266といったところ。次期拡張の発売が近いこともあり他の戦闘職に手は広げず、採集職を3クラスともLv60にしてから漁師のILv上げを進行中。
所属鯖はTiamatになります。キャラクター名はここでは伏せるので必要あらば個別でお問い合わせを。出来れば知り合い同士で遊ぶことを重視したいので、同じTiamat鯖で遊んでいる方がいれば教えて頂けると助かります。
以上、ここまでが告知でした。



■今、新規で新生FF14を始めると、どういうペースで追いつけるのか(3.57版)

拡張2作目が間もなく発売される新生FF14に後から入って大丈夫なのか。…と、その前にまず何をもって追いついたと言うのか定義をしなければいけませんね。ここでは「蒼天のイシュガルド」で実装されたメインクエスト(3.5)までを終えること、としておきます。その実証結果は以下の通りとなりました。
(パッチ状況:プレイ開始時3.56、途中で3.57)。

01日目:4/1に弓術士でプレイ開始。
06日目:弓術士Lv30→吟遊詩人へジョブチェンジ。
12日目:詩人Lv50到達、メインクエスト2.0までを完了。
16日目:メインクエスト2.5までを完了、イシュガルド入り。この時点でLv54だったため、Lv60以後の装備更新に備え同日中に蒼天エリアのモブハント開始。
21日目:詩人Lv60到達、メインクエスト3.0までを完了。アライアンスレイド「魔航船ヴォイドアーク」初挑戦。ILv180弱。
22日目:メインクエスト3.1完了。メインクエスト3.5までの要求水準であるILv230に到達。
23日目:メインクエスト3.2完了。
24日目:メインクエスト3.4までを完了。アライアンスレイド「禁忌都市マハ」初挑戦。ILv238。
25日目:メインクエスト3.5までを完了。
26日目:アライアンスレイド「影の国ダン・スカー」周回開始。
29日目:4/30(途中1日プレイしなかったため)時点のILvは256。

メインクエスト以外をやっていた2ヶ月目は省略。アップデートが進むと過去コンテンツに対しかなり大胆な緩和が入るため、期間だけで言うなら思ったより全然かかりませんでした。
それでも睡眠時間はそこそこ犠牲が生じています。今年の年初ですら新生FF14やるだなんて予定にもしてませんでしたから、元々春先は別の予定があってこっちがむしろ割り込みタスクになっていたのです。また年度末跨ぎの決算絡みで帰宅が午前様になりかける時期もあったりして、そういう諸々が無ければ人によっては3週間かからずにメインクエストを3.5まで終わらせることも十分可能なのではないかと思われます。
パーティマッチングもメインクエスト進行に関して言えば、大幅に待たされた記憶はありませんでした。ロール人口はDPSが一番多いはずで自分もそこに属しているけど、それでも長くて20分くらいだったかな。



■新生FF14は追いつくのがしんどいゲームなのか

さて期間的には大したことない感じに見えるこの進み具合。では道中お気楽にこなせていたかと言うと、そうである部分とそうでない部分とがありました。
まず楽な方についてはLv上げ。新生FF14のウリとしてよく言われる「話を追いかけていれば、ファーストジョブのLvは勝手に上がっていく」は、少なくともウソではありません。メインクエストの報酬経験値が多めに設定されており、確かに話を進める毎にLvはぐんぐん上がっていきます…が、だからと言ってメインクエスト以外を全く無視していると経験値は確実に足らなくなるので、鵜呑みにしすぎるのも禁物。サブクエストや討伐手帳など経験値獲得手段は他にも豊富にありますから、それらを活用すればLv不足のせいで立ち止まってしまう局面は最低限に抑えることが可能です。
Lvカンスト後のILv上げについても同様で、今はマーケットに流れる装備がそれなりの価格に落ち着いているため、十分過ぎるほどの足がかりが用意されています。

一方で楽とは言えなかった部分、それは「数」または「量」でした。
新生FF14は各ダンジョンや討滅戦/討伐戦に固有の特徴があり、それぞれに対処法が存在します。新規プレイヤーにとってみれば、次々登場する各種の仕掛けはその全てが新しい。そんなバトルが「蒼天のイシュガルド」エリアに辿り着くまでで25弱、メインクエスト3.5を終わらせるまで含めると40弱あるのです。それを25日ほどで片付けているということは毎日最低1つ以上、バトルに対しての予習・実践・復習が新たに増え続けていたことになるんですね。
ひっきりなしに膨れ上がり続ける「覚えること」の量。しかも新生FF14自体が自分にとっては割り込みタスクになってるせいで睡眠不足。段々単位時間辺りの頭にインプット出来る量が目減りしていきます。かと言ってクリアすれば忘れて良いものでもありません。クエストで通過してもレベリングやトークン稼ぎ等で再度お世話になることもあるからです。
メインクエスト進行中はこの覚える量こそが最大の難所でした。

しかしこの「数」または「量」については次期拡張発売と同時に施策が入り、なんとメインクエストをリアルマネーで丸ごとショートカット出来るようになるとのこと。プレイヤースキルの問題は残りますが、復帰の方が感じるブランクや新規の方が感じる不安は大きく、そこを何とか払拭出来ないかという姿勢自体は評価出来るものです。
この辺りの「後からでも何とかなる感」は、少なくとも戦闘まわりに関しては考えられている方だと思います。現行仕様でも急いだせいで大変だっただけで、実際に何とかなっているわけですしね。

———-

ところでパーティ編成にあたってゲーム内外でよく言われる「野良でのマッチングが怖い」件は、”高難度コンテンツに手をつけるのでなければ” 別にそこまで酷くもなかった気がします。時期的に皆さんのんびりされていたというのもありそうですが、メインクエスト上必須のバトルなら殆どの人は「初挑戦です」と言えば理解はしてくれましたし、「ではペース落としてやりましょうか」と言って下さる方にも出会いました。アライアンスレイドも道中わちゃわちゃするものの、比較的カジュアル度は高め。
でも理解してくれると教えてくれるは別です。「なんかあったら教えてもらえるだろう」という根性で行くのだけは絶対やめた方がいい。道中も操作はみんな忙しいし、クリアしてダンジョンから出た途端にシステム上ハイさようならなので野良だと反省会になるはずもない。自分がわかっていないものはそのままの状態で持ち越されます。だから初挑戦から少しでもまともな動きが出来るよう、予習は必要なことなのです。
復習についても、自分の中で理解出来ないものを抱えたまま先に行くと仕掛けの応用が段々増えていくので、放置していればいずれ自分に跳ね返って来ます。当然極力なくしておいた方が良く、そのためには疑問点について相談に乗ってくれる友人をゲーム内外どちらでもいいから “あらかじめ” 探しておくことがとても大事。何故あらかじめなのかは「MMOの中での新しい出会いは、言うほど簡単じゃないこともある」からです。

「野良だと教えてもらえない」ことは不親切というより、仕方ないという認識でいます。仮にFF11で新生FF14のような「レベリング向けとしてのバトルフィールドのリサイクル」を実装していたら、同じ状態になっていたでしょうね。これは多分、新生FF14特有の問題ではないような気がしています。



■旧FF14プレイヤーとしての、新生FF14に対する思い

さてここからがウチにとっては本題。「てめえ新生FF14やらないって言ってたじゃねーかよ!」と言われるかも知れないことに対しての説明です。

ウチは旧FF14のいわゆる1.0プレイヤーでした。パッチNoをつけるようになったのは吉Pですから一番最初に1.0なんて呼び名はありませんでしたけど。突然パッチNoをつけるようになった違和感が強烈だったことは、とりあえず置いときましょう。
旧FF14は当初戦闘職を上げなくても生きていけるというコンセプトがあり、FF11で戦闘職は間に合っていたことから旧FF14でウチがメインとして選んだのは採集職の園芸。経験値を稼ぎ過ぎると取得量が目減りする仕様と戦い続けること2ヶ月半、鯖で2番目に園芸をLvMAXにした程度には真面目にやっていました…が、今更言うまでもなく旧FF14は期待を真っ向から裏切るようなサービス開始を行い、信用が地の底を突き破る勢いで失墜したプロジェクトだったのです。ネット上では大炎上案件として至るところで日々大荒れ。
これを自分の住処に例えると、

  • 信頼している業者が新しくマンションを建てたと言うのですんげー期待して行ったら「かろうじて立っている」死にはしないけど使い物にはならないシロモノがそこにあった。
  • そもそも建てたと言ってはいけない状態だった。が、引越は済ませてしまった。
  • マンションから外を覗けば指差してゲラゲラ笑う人が昼夜絶えない。
  • これではとても「このマンションに住んでまーす」とは恥ずかしくて言えない。
  • どーすんだこれと思っていたら、しばらくして「私が立て直します」と業者から人が派遣されて来た
  • でもその人は「誰?」みたいな全く知らない人で、あれこれ言い始めるんだけど業者自体は同じだし、個人としての信頼も判断材料が全くない。

みたいな状態。まあ多分、言葉でどれだけ説明してもあの状況のひどさは伝わり切らないでしょう。人の闇を見たとか悲痛な叫びとかそういうレベルの話ではなかったですからね。
さてその新しくやって来て変えると豪語している人はアンケートを取ると言い出しました。これがまだライブ放送でなかった時代の、プロデューサーレター第1回となります。

▼第1回 FFXIVプロデューサーレター/FF14用語辞典
http://ff14.ffo.jp/html/2020.html

アンケート集計結果が極めて戦闘寄りだったことを受け、戦闘を中心に大改修が始まります。しかし戦闘するならFF11で間に合っていたウチにしてみれば、マンション話に例えると「変える変えると言いながら、ウチの本職に関しては放置かよ。なんだ口先だけか変わってねーじゃん」としか受け止めることが出来なかったのです。一方でマンションの外では相変わらず「なんでえあのマンションがクソなら住んでるやつもクソだな!」とまで言われる状態が続いている。
なんでこれほどの苦難と仕打ちと我慢を強いられなければいけないのか。とてもじゃないがやっていけない。というわけで、一応サービス開始から1年待ってはみましたが特にこの辺状況も変わらなかったため、自分の中ではFF14というナンバリングタイトルは失敗作として答えが出たとみなし、まあもうやること無いだろうなとキャラを綺麗に削除をしたのでした。マンションで言うところの退去届です。


それから2年半。冗談抜きで殆ど信用されていなかった大改修は「新生エオルゼア」として見事に復活を果たします。マンションは趣を多少残しながら、基礎からして作り直しご立派なものに。とは言えあれほど不信を買っていた状態から新たに人を集めるには策を講じなければ到底不可能で、ではその策とは何だったのかというと「馴染みのあるウリ文句を物凄い並べて人を釣る」だったのです。マンションで言えば1階を商業施設にしてそこに名の知られているテナントを招致した感じ。その策は概ね当たり、実際に興味を示す人が大勢出て来ました。
しかしですね、この前までマンション見て指差しゲラゲラ笑ってた人が客寄せのテナントにホイホイ釣られて掌返しでやって来る様を、元住人がにこやかに見ていられると思いますかね? という話です。その前に深い人の闇があったから「指差し笑ってたやつと一緒になんかするな。あの屈辱は絶対に忘れない」。それが新生されてもやらなかった最大の理由でした。

いっそ失敗したならデータをワイプ…住人全員強制退去で良かったと今でも思っています。開発のポリシーはあくまで運営しながらの立て直しだったようですが、それは企業としてのプライドに過ぎません。安心して毎日を生活出来る基盤もなっていない状態で住み続けろというのがまずおかしい。
作り直すにしても止めて消してしまえば、プレイヤーへ継続的にかかり続ける外部からの酷い仕打ちはなかったことでしょう。その酷い荒れ模様をメーカーがプレイヤーに強いて良い理由? そんなもの無いですよね。プレイヤーは本来、楽しく遊びたくて来たに過ぎなかったはずなのですから。



■光のお父さんがもたらす第三世代

それから特にやる気が起きるはずもなく数年を経過した2016年末。新生FF14から前代未聞のニュースが飛び込んで来ます。それは一般プレイヤーのプレイ日記「光のお父さん」テレビドラマ化決定
光のお父さんを書かれた方は旧FF14に付き合い続けた方です。その点でウチとは考えが根本的に異なるため発表直後は「ふーん」くらいで受け止めていてあんまり言及する気もなかったんですが、よくよく考えるとこれは非常にとんでもないことが起きている。MMORPGのプレイ日記を地上波で実写ドラマ化なんて聞いたことがないですよ。何が起きたんだ。ということで、某SNSの1/27付投稿にて、ウチはこんなようなことを書き残しました。

一定の成功をおさめたその後継作として多大な期待を受け、それを真っ向から裏切るようなサービス開始を行い信用が地の底を突き破る勢いで失墜後、誰も成功すると信用していなかった前代未聞の改修を実現させ、新生として再出発。それも軌道に乗り順調に拡張が進んで行くといった全体の経緯があって。
そこに、プレイ日記が実写ドラマ化されお茶の間にお届けされるという「光のお父さん」の話があって、ようやくFF14というのはその過去を払拭したと言えるのかも知れません。
お茶の間にお届けされるという事実自体が、多大な意味を持ちます。これによりFF14は3つの層を持つことになりますね。レガシープレイヤー、新生以後しか知らない層、そしてドラマで14を知ってプレイする層以後。現状のプレイヤー分布的にはとっくに「新生以後」が殆どでしょうけども、お茶の間の影響を考えれば、払拭したと思えるのは今回のタイミングではないかと思うわけです。世界初というところまで遂に辿り着いたんですよ。
二度とあんなことがあってはならないけども、もう新生より前は赦されていいのでしょう。
あくまで個人的な見解です。
  
しかしよく引き受けたものです。良くも悪くも色々言われるのは間違いない。匿名掲示板で言われもないことを晒し上げられるだけで滅茶苦茶キツいというのに、どう控えめに見てもそれ以上というのを、個人が矢面に立ってまですることじゃないのです。これはゲームなのです。そこまで背負わなくていいんです。
それにドラマは3ヶ月で終わってしまう。自らを消費物とする覚悟ですよ。普通は断る。それでも道を選んだ理由があるのだから、ドラマをきっかけとして新しい風がより流れ込むことに、期待したいものですね。

今回の件がある前までは「将来に渡って、無い」という態度を一貫して取り続けて来ましたが、こういう見解なので「考えておく」くらいにシフトした、とだけ伝えておきます。


新生FF14に対する考えが遂に変わったのがこのタイミングでした。「光のお父さん」の成し遂げたことが凄いのは事実で、新生FF14に対する自分の態度を固持し続けていると、この凄いことを正当に評価することが出来ません。
この春以後エオルゼアへ流れ来るは純粋に「光のお父さん」に惹かれオンラインゲームに飛び込んだり、そんな飛び込んだ人を見てやってくる人であったりする。そんな人達にすれば旧がどうだとか新生するにあたってホイホイ要素による掌返しとか全く関係ないし、それにウチが嫌う掌返し組もホイホイ釣られただけの人ならもうとっくに辞めていて、続けようと思って残っている人が殆どという時期でしょう。
頑なに拒む理由も時効ではないかと気付かされたのが、この「光のお父さん」実写化だった。実際4月以後、若葉マークのついた冒険者さんは「ちょっと」どころではないくらいによく見かけます。既存プレイヤーから見ても「最近すげー増えたよね」と感じるようです。
「光のお父さんに釣られた」という体をわざと装う狙いもあったんですが、心の準備的なものもあり開始日は4/1と設定しました。



■再び降り立った日

そうして自分でもまさかの6年ぶりとなるエオルゼア再訪。
「新生より前は赦されてもいいかも知れない」とか口で言いながら、実際に降り立ってみてどうだったか。まあ、そこまで簡単に割り切れていたらもっと早くどうこう出来てたと思います。新生エリアの風景を見ているだけでみるみる体調が下降していく厳しいスタートとなりました。
何故かって、変わったようで見覚えのあるものがそこかしこにある。いや確かに黒衣森をはじめ各マップは大幅に変わっているけど街の基本構造は驚くほど残されているし、広すぎたフィールドも詰められつつ名残がある。新生言う割には色濃く残る面影を見るたび「うわぁ…」と声が出る。
土地に記憶は宿ります。それはリアルもネトゲも同じです。その土地に宿る記憶とは旧FF14に対して外野の「あんなゲームやってるやつもクソだ」であり、内野にしても未来に確証を持てず出会いはなくて別ればかりがある世界。どれだけ綺麗になっても美談になぞ決して出来ない、非常に胸糞の悪い記憶がそこにあって、それを思い出せと言われているようなものなのです。

こうなることはある程度覚悟していました。ここでは詳細を省きますが、対策はしていたつもりです。それでも映像が与えるインパクトは相当大きく、せめてイシュガルドに入ればウチが見たことない風景になるから、こうして新生エリアを速攻で駆け抜けるあの進捗になったのです。でないとウチの身がもたない。
今改めて考えてみても、やっぱり新生サービス当初にプレイするのは無理だっただろうなと思います。



■所感:メインクエスト2.0~3.5編

そんな導入を経て始まったわけですが…メインクエスト2.x(蒼天のイシュガルドより前)は、ストーリーが特段面白いとは言えなかったのが正直なところです。
まず度々第七霊災を引き合いに出してくるのが厳しい。第七霊災ってそもそも「旧FF14が仮に商業的に成功していたら起き得なかった出来事」なんですよ。見覚えのある光景と共に、ここでもあの時を思い出せとダブルパンチを食らい続ける。加えて旧FF14で「導線が無い」と散々言われたその反省からか、新生FF14ではエリアや種族など設定に触れる導線を重要視し “過ぎ” ていて、それ要るのか? というような話までもメインクエストに組み込まれている。これが「おつかい感」を強く感じさせる一端になっているのではないかと感じています。
一方で、余分な話をしたかと思えばシドの記憶が戻るくだりなど明らかに雑に処理している部分も見受けられます。サブクエストなどで色々補完はされるけど、メインクエストだけで見るとキャラとエリアが多過ぎて掘り下げがかなり足りてない。

きっと相当な縛りがあったのだと思います。旧FF14の改修時から地続きの設定である以上それを回収していかねばならず、旧時代から継投しているNPCも出さなければいけないし彼らは元々点在している。出したら出したで触れさせなければならなくて育成導線としても組み込む必要があり、更に「出来てないじゃないか」という旧の二の舞いを繰り返さないために一通りのものを形として「出来ました」と見せる必要がある。
前提条件に相当無理があり、やりたいことはきっとここでは全然出来ていなかった。2.5の最後がかなり衝撃的な終わり方をしていますが、それは「体制変更以後の開発が本当にやりたかったこと」に話を持って行けるよう、プレイヤーのためでなく開発のために必要だったことなんじゃないでしょうか。
2.xシリーズはストーリーの向こうに開発の意図が漏れ出ているような、そういうお話だったと思います。


イシュガルドに舞台を移してのメインクエスト3.x、こちらは2.xとうってかわって面白く感じることが出来ました。
頭脳明晰であるばかりに理想通りに事が運ぶと思い込んでいたアルフィノ坊ちゃんの、挫折から立ち直り仲間と手を取り合うことを知っていく成長要素。考え方は違うけれど目的は同じ4人が、メンバーが入れ替わりつつも目的のため未踏の地へ進んで行く冒険要素。そして人と龍の千年戦争という大きな流れ。物語はこの3つがうまいこと間を埋め合いつつ進む、わかりやすくバランスの良いものとなりました。登場人物を一旦整理したこともあり、2.xで凄かったおつかい感はほぼ感じられません。
ようやくやりたかった話が出来たのだろうなというのがこの3.xなのでしょう。「蒼天のイシュガルド」からの導入となった、新しく踏み入った地で流れるナレーションも冒険してる感として良い味付けに。先へ進んでいくと散り散りになってしまった仲間たちとの再会も少しずつ進んでいき、RPGらしいド直球の展開を見せてくれます。
この「FFらしさである以前にRPGらしい」がポイントで、過去のFFシリーズから大量にオマージュを持って来て構築する新生FF14において、FFを抜きで純粋に評価出来るのって大事なことだと思うんですね。是非リアルマネーでスキップなどせず、その目で見ることをオススメします。

ただ話の良し悪しとは別に、メインクエストがずっと地続きなのはそろそろ考え直した方が良いのではないでしょうか。確かに地続きで展開すれば、今出来なくても後でキャラクタの掘り下げが出来るかも知れません。しかし1.xでの設定ばらまきを2.xで回収に苦慮した様を見ればわかるように、話を引きずることは縛りを生み続けることでもあります。
また長くなりすぎるメインクエストへの救済策が(先述したように)無いわけではないんですが、リアルマネーでスキップというのも正直スマートな解決方法とは言えません。ゲーム外の手段で解決しちゃってるからです。FF11のように各拡張で話を独立させた方が、同じ「過去の話をすっ飛ばす」にしても無理矢理感はないでしょう。拡張毎に話を独立させると今度は掘り下げに限度が生じて来るので独立させるも続かせるも一長一短ではありますが、どのみち今までと違うアプローチが、ストーリーにも必要になってくるのだと思います。



■謝辞、そして今後について

今回2ヶ月に渡るシークレット進行にあたっては、極一部の方にのみ相談をさせて頂いていました。プレイ開始後も事ある毎にあれこれ聞いては真摯に回答頂き、またそこからの繋がりで直接ゲーム上でも様々な方に助けても頂き…。なんとか「続けられそうかな」という所まで持ってくることが出来たのは、そんな方々の存在あってこそです。シークレット進行はウチの勝手であるにも関わらず本当にありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。
そして相談したいことはまだまだなくならないと思いますので、これからもよろしくおねがいします。

今後の方針は「そこそこ」です。
実家そのものとも言えるヴァナ・ディールと比べると、エオルゼアを屈託なく楽しめるまでには至っていません。オンラインゲームはそこがひとつの世界であり社会でもあるのに、何処かまだ地に足がついていないような感じがあります。色々すっ飛ばしているせいで知らないことも多い。その辺りの “世界と自分” の摺り合わせを続けることがまずは優先課題。
ジョブ的にはここまで敢えて戦闘職をひとつに絞っていましたが、赤魔は触っておきたいですね。FF11でジョブを上げた順は赤→詩人だったし。新生FF14に中衛ジョブはないんだけど、同じ名前であれば「どういう動きをするのか」はやはり気になるというものです。


本当はもっと書くべきことがあったものの、枝葉ばかりでわかりづらくなっても良くないので大幅に割愛しました。どこかで機会があれば補足しますが、今回はひとまずここまで。
ではまた。